NEWS
2023年12月25日に、東京農業大学×東京情報大学 共同研究 シンポジウム 「農業とロボット 50年後・100年後の未来」を東京農業大学国際センターで開催しました(主催:東京農業大学・東京情報大学共同研究プロジェクト(総合研究所プロジェクト)共催:東京農業大学総合研究所研究会 食と農の環境工学研究部会)
対面とオンラインとのハイブリット開催とし、企業、東京農業大学、東京情報大学、東京農業大学の様々な学科の学生達、そして、全国の高校の教員・高校生ら100名以上の皆様にご参加いただきました。
開催にあたり、東京農業大学副学長 東京農業大学総合研究所 所長 矢嶋俊介教授からご挨拶を賜りました。矢嶋副学長からは、2021年から始まった東京農業大学と東京情報大学の共同プロジェクトにより両者が知恵を出し合い社会課題解決を導く研究の意義、さらに、総合研究所研究会との共催により、企業とも協働した社会実装への期待についてお話いただきました。
東京農業大学 矢嶋俊介副学長
東京農業大学生産環境工学科 田島淳教授による基調講演「農業とロボット」では、環境問題や化石燃料をはじめとするエネルギー問題等が深刻となる中、①農業ロボットの可能性、②未来の耕うん、③人の幸せとロボットの観点から、土・水・生態系と共に過ごすロボットと農業のあり方、そして私たち人間の関わり方を示していただきました。
田島淳教授による基調講演「農業とロボット」
農業UGV開発・スマート農業の最新研究の紹介では、
農研機構農村工学研究部門 農地基盤情報研究領域農地整備グループ 岩田幸良氏による「農研機構におけるロボット研究の取り組み:ロボットが活躍できる環境整備とスマート農業」、
東京情報大学・総合情報学部総合情報学科情報システム学系大見嘉弘准教授よる「
「低コストの農地向けUGV(無人走行車両)開発を目指した技術研究」
東京情報大学・総合情報学部総合情報学科情報システム学系鍾杰教授による「「UAV(ドローン)による農作物認識と多様な人々の補助AI作成」の研究を発表いただきました。テクニカルな話題提供により社会実装に向けての議論がより深まりました。
農研機構農村工学研究部門 岩田幸良氏
東京情報大学大見嘉弘准教授
東京情報大学 朴 鍾杰教授
パネルディスカッション「農業とロボット50年後・100年後の未来」は、生産環境工学科鈴木伸治教授のコーディネートのもと行われました。
本学農学科卒業生合同会社めぇもんけぇ吉田農園 代表 吉田 忠弘氏からは農業現場が抱えている生産・流通の課題解決に向けたスマート農業への期待、本共同プロジェクトチームの先生方からは、人工知能や画像認識技術の急速な進歩、ICT技術による障害へのサポートによる農福連携技術とお互いを認め合う多様性のある社会を示唆いただきました。
そして、ロボットやAIを活用し環境に配慮した持続型農業、傾斜のある中山間地域に小型農業ロボットが参入することによる社会解決の可能性など、農業ロボットと地域社会との新たな関係性、柔軟性あるロボット開発のあり方を議論しながら50年後・100年後の農業とロボットの議論を深めました。
パネルディスカッション
最後に、東京農業大学総合研究所研究会 食と農の環境工学部会 中村好男部会長よりジンポジウムの総括と、農業収益の貢献に加えて外来種問題や治水等、農業が持つ総合的な課題解決にも対応できる未来のロボットのあり方を示していただきました。
食と農の環境工学部会 中村好男部会長
情報交換会では参加者の皆様と交流を深め、東京情報大学総合情報学部長圓岡偉男教授より、「農業」、「情報」という私たちの生活基盤にある分野に取り組む東京農業大学と東京情報大学が連携し、社会解決を導びく学問による社会還元の重要性についてコメントを頂きました。
HP報告者:
総合研究所プロジェクト東京農業大学・東京情報大学共同研究プロジェクト代表
東京農業大学地域環境科学部地域創成科学科教授町田怜子・
東京情報大学総合情報学部総合情報学科情報システム学系教授 朴 鍾杰
研究、産学官・地域連携、知的財産・技術移転等に関するお問い合わせ・ご相談はこちらから