NEWS
総合研究所研究会の生物的防除部会が講演会を開催いたします。ふるってご参加くださいますようお願いいたします。
生物的防除部会2022年度第3回講演会(オンライン)
開催日時:2023年2月7日(火)13:00~16:10
開催形式:Zoomウェビナーによるオンライン形式
参加申込方法:以下のリンクより申込フォームにアクセスし、お名前とメールアドレスをご入力のうえ送信してください。開催日前日までにZoomウェビナーの接続情報をメールでおしらせいたします。
13:00~14:00
演題1「岐阜県における化学農薬削減に対する取り組み」
杖田浩二氏(岐阜県農業技術センター)
岐阜県では、豊かな気候風土を活かし、多種多様な農作物が栽培されている。今回は、当県の主要品目であるカキとトマトの害虫を中心に、研究の一部とその成果について紹介する。当県は、カキの重要害虫であるカキノヘタムシガやフジコナカイガラムシの交信かく乱剤開発、防除適期予測手法の確立などに取り組んできた。施設トマトで問題となるタバココナジラミに対しては、侵入防止を主とする物理的防除技術の確立や、油脂系気門封鎖剤が忌避効果を有することを明らかにするとともに、その活用法を開発した。開発した技術は、現地でも広く普及し、効果的な防除に寄与している。
14:00~15:00
演題2「ナシ害虫の防除、主に株元草生によるハダニ類防除について」
中井善太氏(千葉県農林水産部山武農業事務所)
ハダニ類は多発時に早期落葉や樹勢低下等を引き起こすため、果樹栽培における重要害虫である。ニホンナシ栽培におけるハダニ類対策としては、薬剤防除や、発生源となる雑草の徹底した除去が行われてきた。しかし、ハダニ類の薬剤感受性低下が顕著となり、これまで通りの対策ではハダニ類を防除することが困難になっている。本講演では、土着カブリダニ類によるハダニ類に対する防除効果を高めるために取り組んだ、ナシ樹株元の雑草温存や、各種害虫に対する薬剤防除手法の再検討について紹介し、その際の留意点についても触れたいと思う。
15:10~16:10
演題3「BT剤(Bacillusthuringiensis)の家庭園芸への応用」
勝本俊行氏(住友化学園芸㈱研究開発部製品開発センター)
家庭園芸で市場が拡大しつつある気門封鎖剤のRTU製剤では、アブラムシ、ハダニなどに比べてチョウ目害虫に対しては十分な防除手段となっていない。そこで、チョウ目害虫に効果が高いBTと気門封鎖剤を有効成分とするRTU製剤を開発し「ベニカナチュラルスプレー」として上市するに至った。また、BTの植物に対する抵抗性誘導と考えられる殺菌成分としての効果に着目し、農研機構との共同研究の末、BTをうどんこ病等の殺菌成分として採用したユニークな殺虫殺菌粒剤「ベニカXガード粒剤」を開発し販売中である。
生物的防除部会 <t3adati@nodai.ac.jp>
研究、産学官・地域連携、知的財産・技術移転等に関するお問い合わせ・ご相談はこちらから